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クルマも、いまに江戸文化を参考にするようになるだろう。
事実、あるスポーツカーは、能面をモデルにつくられた。 文化と遊び心の時代は、ある意味では内向きの時代である。

伝統は、ポストーモダンの有力候補のひとつである。 世紀の予言者ともホラ吹き男ともいえるジョンーネイスビッツは、これからは宗教と芸術の時代になるといっている。
工業のレジャー化、芸術化という表現を好まない人は、工業の工芸化といったらいいだろう。 技術と芸術の融合といってもよい。
そういう時代を、我々は迎えようとしている。 古いタイプの経営者には、企業活動と文化・芸術は一緒にしてはならないという人がいる。
しかし、経済が成熟した社会においては、芸術もまた十分に商売になる。 何十億円も支払って印象派の絵を売買するというバブル時代のような話ではない。
芸術家がただ単にパトロンに食わせてもらっていた時代はすでに過去のものである。 日本はいま新しいタイプの芸術家を誕生させようとしているのである。
プロ野球を見てみるといい。 プロ野球は、商売になるからこそ、あれだけ人材が多く集まる。
サッカーなど他のスポーツでは、なぜ人材の層が薄いのかというと、商売にならないからである。 Jリーグがスタートすることで、日本のサッカーは確実に層が厚くなる。

芸術もしかり。 これからの時代は、企業も芸術や文化を取り込んでいかなければいけない。
それを、あくまで商売として取り込めと強調したい。 倫理ではない。
必要性だ。 そうすることで、日本にも世界に通用するアーティストが育ってくる。
日本のフアッションーデザイナーが世界に通用するようになったのも、その仲びゆく工業力と芸術を融合させることに成功したからなのである。 そうすることで、本格的に内需は拡大する。
旧来のパラダイムでやっている企業には、非常に厳しい環境ができつつあるといえよう。 シェア競争もやりながら、同時にマーケットーイノペーションでもリードしていくことが要求されている。
ソフトとハードの融合をうまく図らなければ、生き残ってゆくのが難しい時代である。 ニューハード時代の到来ともいわれるが、ニューハードの本質は、ハイテクのレジャー化と文化の高度化、つまり遊び心や知恵である。
戦後、アメリカを手本として大量生産、大量販売をやった「量の時代」があり、それからやがて「質の時代」を迎えて、いま我々はその次の時代のとば口に立っている。 それは、あらゆる産業のレジャー化、文化的高度化、芸術化、工芸化の時代、つまり高度化された情報産業社会なのである。

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